ジャーナリストの和歌山利宏です。今回はEICMAでのMV AGUSTAのブースの様子をお伝えさせていただきます。
99年のF4(750)以来、MV AGUSTAのほとんどのニューモデルの試乗会に出席し、それらについてお伝えしてきているだけに、当然、ショーでは出展車をくまなくチェックするわけですが、今回はちょっと事情が違います。
ブースを訪ねたときはすでに一般公開が始まっており、まだ木曜日だというのに、もう立錐の余地がないくらいの混雑振りです。例年よりも多い人たちから人気の程を窺わせることはともかく、写真撮影どころではありません。
本HPにレポートするということで、アジア地区担当マネージャーのジョー・サンガランさんから日本の皆さんに向けてのアピール点を紹介してもらおうと思っていたのですが、もう彼の助けなしには撮影も無理な状況です。モデルに群がる人たちに「ちょっとご免なさい」と声を掛けてもらうのです。
と、彼とブースに向かおうとすると、そこでジョバンニ・カスティリオーニ社長に出くわし、挨拶を交わした後、せっかくだからと写真を撮らせてもらうことになりました。そこでジョバンニが選んだモデルは、DRAGSTER 800RRでした。
そのDRAGSTER 800RRの2018年型は、フロントフェンダーからテールカウルまで、スタイリングが刷新されています。エンジンはユーロ4適合で、電子制御スロットルなどの制御にも手が入れられています。さらに、ジョーは自信のある表情でタンデムステップを紹介。
使わないときはシートレースに沿って収納でき、まさに機能美を思わせます。
BRUTALE800には、3つの新色が用意されます。ここでジョーが強調したのが、燃料タンクの上面に入れたロゴ。ブルターレのBと、3気筒の3を組み合わせたデザインです。
BRUTALE RRには、ピレリのコラボレーションによるピレリバージョン(BRUTALE 800RR PIRELLI)もあります。カラーリングが専用仕様であるだけでなく、タイヤのサイドウォールの文字とラインは、マシンと同じカラーなのです。
次にモデルの趣向を変えて注目したのが、TURISMO VELOCE RCです。
ツアラーながら、他のRCシリーズ同様、レーシングイメージに溢れています。ここでジョーは、真後ろからのショットを撮ってくれるように進言。
このスリムさは芸術的のことでした。
ともかく、私の個人的な印象からすると、RCカラーは何と言ってもF3にお似合いです。
そして、MV AGUSTAのブースツアーは、ますますスペシャルなゾーンへと突入。MV AGUSTAにあってスペシャルブランドのLimited Runから生み出されるRVS#1は、ベースがドラッグスターながら異彩を放っています。
シートカウルのRVS#1ロゴはエンボス加工され、シートのドクロマークは刺繍によるもの。
削り出し部品の表面加工も凝っていて、究極の高質感です。
さらに極め付きは、F1チャンピオンのルイス・ハミルトンの名を冠したF4 LH44です。
タイヤのサイドウォールにLH44のロゴ、
燃料タンクにはハミルトンのサインが入り、シートカウルのLewis Hamiltonロゴ、カウリングのラインや44ロゴは、塗装やグラフィックではなく、カーボンファーバーへの加工によるものなのだから、恐れ入ります。
以上、MV AGUSTAブースレポートでした。他にも注目モデルが展示されておりましたので、正式発表をお楽しみいただければと思います!