MV AGUSTA JAPAN

和歌山利宏のEICMA2018 MV AGUSTAブースレポート

今年も、私、和歌山利宏がEICMAでのMVアグスタのブースの様子をお伝えさせていただきます。
いずれにせよジャーナリストとしてEICMAの取材活動を行うことに変わりはないのですが、ここではアジア地区担当マネージャーのジョー・サンガランさんに案内してもらい、様子をお伝えしたいと思います。
訪れたMVアグスタブースは、例年ながらの混雑ぶり。今年は壁の上にずらりと歴代のF4が並べられています。ただ、やたらとリンゴをかじりながら歩く人が目に付きます(写真1)。
その訳は後で分かったので、それはまた後ほど。

EICMA2018_00000001(写真1)

 

まずはブース内の特設応接室でサンガランさんに挨拶を済ませ、ブース見学に出かけようと思いきや、MVアグスタのCEO(経営最高責任者)兼会長のティムール・サルダロフさん(写真2)にバッタリ。
彼がMVアグスタ社と関わりを持つようになって2年、昨年のEICMAでも挨拶を交わしたのですが、改めてサンガランさんに紹介されたのです。

EICMA2018_00000002(写真2)

 

これまで通り、ジョバンニ・カスティリオーニさんが社長として実務に当たることに変わりはないのですが、
ロシアの投資グループの代表者でもあるサルダロフさんが、MVアグスタ社への出資に伴い、CEOに就任したというわけです。
写真を撮らせてもらい、その場を去ろうとすると、サンガランさんが「せっかくの機会だから、何かお聞きしたら?」と言うではありませんか。
だけど、経営に関する英語の専門用語は詳しくないので、結構ですと口から出そうになりながら、それでは失礼に当たると思い、在り来たりの質問をさせてもらうことに・・・・。
将来の戦略について彼は、「ディーラーの充実、パーツの供給も含めたサービス体制の強化を図り、顧客の満足度を高めていく」とのこと。
それは、3月のヴァレーゼでのブルターレ800RRの発表試乗会で、カスティリオーニさんが述べていたことにも通じるわけで、
そのことを言うと彼は、「ジョバンニとはいつも話し合って向かう方向は一致している」ということで、大いに期待したくなります。

さて、会場で最初に向かった先は、ドラッグスター800RRピレリ(写真3~7)。
ピレリ仕様車を昨年のブルターレからドラッグスターに発展させたとのこと。
シートカウルからタンクパッド、メーターバイザー部にまで、ピレリのディアブロ・ロッソ・コルサのトレッドパターンがあしらわれている拘りには驚きです。

EICMA2018_00000003

(写真3)

EICMA2018_00000004

(写真4)

EICMA2018_00000005

(写真5)

EICMA2018_00000006

(写真6)

EICMA2018_00000007

(写真7)

 

ドラッグスター800RRにはAMERICA(写真8)も新バージョンとして登場。これは、1969年製750S(写真9)をモチーフにしたモデルです。

EICMA2018_00000008

(写真8)

EICMA2018_00000009(写真9)

 

そして、F3の675(写真10)と800(写真11)、ブルターレ800(写真12)にはニューカラーの登場です。
きれいなプレミアムスポーツを思わせる、大胆なイメージチェンジが印象的です。

EICMA2018_00000010(写真10)

EICMA2018_00000011(写真11)

EICMA2018_00000012(写真12)

 

レーシーイメージを高めたRCモデルも2019年型は新色(写真13~17)です。
ワールドスーパーバイクに参戦するマシンのカラーリングを市販車に展開してことになります。
RCモデルのエキゾーストにSCプロジェクト製が採用されることも、トピックです。

EICMA2018_00000013(写真13)

EICMA2018_00000014(写真14)

EICMA2018_00000015(写真15)

EICMA2018_00000016(写真16)

EICMA2018_00000017(写真17)

 

と、ここらで、特設ショップ(写真18、19)に立ち寄り、一服。ウェア類などのノベルティグッツが並べられており、店員さんも結構、忙しそう。
地元のイタリア人もこういう機会に買い求めていくのでしょう。

EICMA2018_00000018(写真18)

EICMA2018_00000019(写真19)

 

再び展示車に目を向けると、コーナー部の目立つところに、来期、Moto2に復帰するフォワードレーシングのマシン(写真20)が置かれています。GPへの復帰は42年ぶりなそうです。
42年以上前と言えば、ジャコモ・アゴスティーニです。と頭に浮かぶや、そこには、彼が乗ったGP500の3気筒マシン(写真21)が展示されているではありませんか。
なんとも充実した展示ブースです。

EICMA2018_00000020(写真20)

EICMA2018_00000021(写真21)

 

メインイベントはこれからです。
まず、トラックが置かれていて、その荷台に載せられているのは、F4クラウディオ(写真22~24)です。

EICMA2018_00000022(写真22)

EICMA2018_00000023(写真23)

EICMA2018_00000024(写真24)

 

クラウディオ・カスティリオーニの名を冠した100台限定の特別仕様で、電子制御のスイッチなどはレーシングマシンそのもののRC譲りです。
トラックのサイドに書かれているMeccanica Verghera(メカニカ・ヴェルゲーラ)とはMVの正式名称で、これはかつてのものをレストアしたものとのことです。

そして、衝撃の一台が、スーパーヴェローチェ800(写真25~27)です。F3をベースにレトロカフェレーサーに仕立ててあって、ロケット風カウルの個性も強烈です。
2019年の後半には生産したいとのことです。

EICMA2018_00000025(写真25)

EICMA2018_00000026(写真26)

EICMA2018_00000027(写真27)

 

次に進んでいくと、リンゴを積んだリヤカーに遭遇(写真28、29)。
サンガランさんによると、アグスタ家はかつてリンゴの商いに関わっていたとのことで、カスティリオーニさんの伝統を大切にする気持ちも伝わってきます。
これで、リンゴをかじっていた人が多かった訳が分かったというわけです。

EICMA2018_00000028(写真28)

EICMA2018_00000029(写真29)

 

そして、最後は、ブルターレ1000セリエオーロ(写真30、31)です。
エンジンの基本はこれまでの4気筒ですが、かなりのところが新設計され、ネイキッドモデルなのに最高出力208psには驚きです。

EICMA2018_00000030(写真30)

EICMA2018_00000031(写真31)

 

EICMA2018_00000032

そして今年のEICMAでブルターレ1000セリエオーロが、最も美しいバイクに選出されたとのことです。

まだ、おまけがあります。オーロの写真を撮っていたら、後方から「お客さん、撮影許可は取られていますか」なんて声を掛けてくる人がいるのです。
振り返ったら、デザイナーのエイドリアン・モートンさんじゃないですか。
彼が15年前、ベネリで働いて頃からの友人で、試乗で我々を引っ張りながらコーナーで膝を擦っていく走り屋なのです。

EICMA2018_00000033(写真33)

 

せっかくだからと、スーパーヴェローチェの前で一緒に写真を撮ろうとしたのですが、私の写真をチェックしては、
「これ表情が悪い」、「これ、頭が光っている」などと文句が多く、5枚の中の1枚がこれ(写真33)です。
きっと、デザインでもこれぐらい妥協せず、納得できるものを追求しているのでしょう。
彼の仕事ぶりが垣間見えた気もしました。

 

 

 

 


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