唯一無二の存在、F4シリーズの頂点に立つRC
メーカー希望小売価格(8%消費税込):\4,698,000
※世界限定250台
※日本国内入荷5台(完売)
○重量とレーシングキット
F4 RCがいかに特別な存在であるかを知るためには、ただ数値を見るだけでよいでしょう。まずは車重。F4 RRより7kg軽量です。これですべて、ではありません。車両価格に含まれているレーシングキットは、さらに6kgの重量をカットし、トータルで13kgもの軽量化を果たします。レーシングキットに含まれる専用コントロールユニットやテルミニョーニのチタン製エキゾーストシステムといったスペシャルパーツを組込むことで、212ps/1万3600rpm(レーシングキット装着仕様)もの並外れた最高出力に達します。
○レーシングキットに含まれるもの
・テルミニョーニのチタン製エキゾーストシステム。カーボンファイバー製ヒートガードを装備。
・専用コントロールユニット
・カーボンファイバー製リヤシートカウル(シングルシート)
・クイックリリースタイプの燃料キャップ
・ミラーを取外した部分に取付けるレッドアルマイト仕様のジュラルミン製キャップ
・250台だけの限定モデルであることを示す証明書
・専用バイクカバー
○ブレーキ
ブレーキシステムは、F4 RCの卓越したレベルを証明します。フロントブレーキは、スチール製φ320mmダブルディスク、ブレンボM50モノブロックキャリパー、専用ラジアルポンプが、軽量・高剛性な圧倒的パフォーマンスを発揮します。リヤブレーキはφ210mmディスクと4POTキャリパーの組合せです。
セントラルタイミングチェーンとラジアルバルブを採用した4シリンダーのコルサ・コルタエンジンは、すでに十分に成果が得られている軽量化をさらに進め、パワーアップを図っています。このコンパクトなエンジンは、ボア79mm×ストローク50.9mmによって性格づけられています。
製造ラインから出てくる250台すべてのF4 RCは、あらゆるパーツが最適化され、均質な性能を発揮するよう、エンジンを手組みしています。
最初のF4のエンジンから受け継がれてきた技術、ラジアルバルブを採用しています。可動部の質量を減少させ、高回転化に貢献するスプリングが、各吸排気バルブを作動させます。すでに最新F4バージョンで再設計されたオイル流路は、もっとも過酷であるレースユースも含め、あらゆる走行状況で高い信頼性を発揮します。
より軽量化するために、重要なシリンダーヘッドカバーを始め、クラッチ、チェーン、リムーバブルギアボックスセレクター、ラビリンスブローバイ、オルタネーター、ABSピックアップサンプ、オイルフィルター、オイルダクトサポートフランジなど、多くのカバー/ケース類にマグネシウム合金を採用しました。
チタンボルトとスクリューは全体で1.1kgの軽量化に貢献し、F4 RCのキャラクターをより先鋭化。技術的要素に明確なレーシングテイストを与えています。そして、「本物のスーパーバイク」に誰もが期待するピストン、コンロッド、そしてクランクシャフトの軽量化も、設計の見直しにより可能な限り達成されています。
軽量化は、数多くのギアコンポーネント、そしてもちろんカムシャフトなど、すべての内部的なスチールパーツに対して注意深く施されています。これらのパーツは最新のマシニングツールによって、無駄な重さが丹念に取り除かれています。
新しい吸排気ダクトの最大の特徴は、その他の改良と併せて、最大出力を205ps/1万3450rpm(公道用本国仕様)(エキゾーストシステムと専用ECUを備えたキットバージョンは212ps。レーシングキット装着仕様)に向上させ、トルクは115Nm/9300rpm(本国仕様)としています。吸気系には、新設計のダクトが採用されています。φ50mmのスロットルボディーは、TSS可変長インテークシステムと統合されました。インジェクターは2つの角度で配列。上部インジェクターはマニエッティ・マレリ製で、燃料供給に関して高いパフォーマンスを発揮。下部には4つのミクニ製インジェクターが採用されています。最大限の効果を狙い、冷却経路のホースはシリコン製としています。
電子制御によるサポートは、各モデルに合わせて開発したMVICS 2.0(モーター&ビークル・インテグレーテッド・コントロール・システム)テクノロジーによって、高い効果を発揮します。ELDOR製ECUがライド・バイ・ワイヤシステム(冗長回路付き)と4つのエンジンマップをマネージメント。幅広い範囲でパラメータ調整が可能です。
・スロットルレスポンス
・最大トルク
・エンジンブレーキ
・エンジンレスポンス
・レブリミッター
バンク角センサーを装備したイナーシャルプラットフォームは、3つのジャイロスコープ、3つの加速度計、さらにABSピックアップリングを使用。すべてのデータが集積され、最適なトラクションコントロール量(8段階調整。オフも可能)を決定するために、アルゴリズム処理されます。EAS 2,0(エレクトリカリー・アシスト・シフト)はクラッチ操作不要なシフトチェンジが可能、シフト操作を大幅にスピードアップすることで、ラップタイムを向上させます。
F4の歴史において、フレームは常に重要な役割を果たしてきました。異なる設計ソリューションを組合せて考案されたものですが、その成功は次第にMVアグスタ全体へと波及していきました。F4 RCのクロモリ鋼管トレリスフレームは、手作業でTIG溶接が施されています。下部は削出しのアルミ合金製プレートが片持ちスイングアームピンによって組込まれ、支点の高さ調整が可能です。F4 RRの基本サイズを継承し、ホイールベースは1430mm、ステアリングヘッド角は23.5度で、片持ちスイングアーム長は565mmです。
サスペンションセットアップの選択は、F4 RCがレーシングから生まれ、レースのために作られたことを示しています。フロントフォークとリヤショック、そしてステアリングダンパーは、電子制御ではなく、機械式です。チタンコートされた倒立式フロントフォークはオーリンズ製NIX30。圧縮側減衰力は左フォーク、伸び側減衰力は右フォークと、左右個別に減衰力機構を装備。スプリングプリロード調整機構は左右に備えています。リヤにはピギーバック式リザーバーを有するオーリンズ製TTX 36ショックアブソーバーを装備。圧縮側/伸び側減衰力は、アルマイト処理されたアルミノブで調整可能です。
ステアリングダンパーもオーリンズ製で、サスペンション同様に機械的に調整できます。あえて電子制御を省いたのは、コントロールユニットとアクチュエーターが不要になることで、よりいっそうの軽量化が果たせるからです。
F4 RCの構成パーツの独自性は、カーボンファイバー製パーツによって、いっそう際立っています。カーボン製パーツの採用は、サイドパネル、アンダーカウル、リヤマッドガード、フロントマッドガードスポイラー、アッパー&ロワーチェーンガード、アッパーエアボックスセクション、そして左右インテークカバーにまで及んでいます。
アルミ鍛造合金製のホイールは、このモデルのために設計・製造される専用品です。バッテリーでさえ、専用の軽量リチウムイオンポリマーバッテリー(12.8V・4Ah)を採用しています。ステップも新たに設計し、フットペグポジションは調整可能で、シフトレバーには素早いギアチェンジのためのセンサーが備わっています。
エンジン形式 | 4ストローク 4シリンダー 16バルブ “DOHC” |
総排気量 | 998cc |
圧縮比 | 13.4:1 |
ボア×ストローク | 79.0mm×50.9mm |
エンジンマネージメント | MVICSイグニッションシステム (MOTOR & VEHICLE INTEGRATED CONTROL SYSTEM) 4エンジンマップ(ノーマル・スポーツ・レイン・カスタム) 8段階調節トラクションコントロールシステム |
ギヤ | カセット式6速コンスタントメッシュ |
クラッチ | 湿式多板スリッパークラッチ |
全長×全幅 | 2115mm×750mm |
ホイールベース | 1430mm |
シート高 | 830mm |
最低地上高 | 115mm |
始動方法 | エレクトリック |
タンク容量 | 17L |
車両重量(乾燥重量) | レーシングキット装着仕様175kg 公道用本国仕様183kg |
フレーム | CrMOスチールパイプ トレリスフレーム |
スイングアーム | アルミニウム シングルサイドスイングアーム |
フロントサスペンション | Ohlins NIX30 φ43mm チタンコート・フルアジャスタブル倒立フォーク |
リヤサスペンション | Ohlins TTX36 ピギーバック・フルアジャスタブルシングルショック |
フロントブレーキキャリパー | brembo GPタイプ 1ピースラジアルマウント4ピストンキャリパー |
フロントブレーキディスク | φ320mm フローティング ダブルディスク |
リヤブレーキキャリパー | Nissin 4ピストンキャリパー |
リヤブレーキディスク | φ210mm シングルディスク |
フロントホイール・タイヤ | 鍛造アルミニウムホイール 3.50″×17″ 120/70-17 |
リヤホイール・タイヤ | 鍛造アルミニウムホイール 6.00″×17″ 200/55-17 |
グラフィック | レッド/ホワイト |